王氏の妻、李文足(りぶんそく)さんはこの日、北京市の自宅前で数十人の警官らに妨害され傍聴に行けなかった。李さんはネット上で「非公開の公判でも家族は傍聴する権利があるはずだ」と訴えた。
当局は人民法院周辺にも多数の公安関係者らを配置し、中国の人権状況を懸念する欧米諸国の大使館員や、外国人記者らの立ち入りを厳しく制限した。王氏の無罪や釈放を訴えた黒竜江省の男性ら支援者数人が拘束された。
中国の治安当局は一五年七月から人権派弁護士や民主活動家ら約三百人を一斉拘束した。大部分が短期間で釈放されたが、十人以上が起訴され、王氏は唯一、裁判が始まらないまま拘束が続いていた。王氏の弁護士を務めていた余文生(よぶんせい)氏も今年一月に新たに拘束された。